2-09 / Series
2-09 № 09 · 2026

会議も予定も、
自分のドメインで。

Teams の会議も、カレンダーの共有も ── 自分のドメインで。予約は 2-12 で書く

会議も予定の共有も、汎用の機能だ。Teams の打ち合わせも、カレンダーの共有も、すでに OSS で共有されている。前章でメールを自分の側に戻した。ここでは二つを立て、 2-02 で AI に渡した一台と、自分のドメインの上に置く。

予約の受付(Calendly・Microsoft Bookings の代わり)は、この章では立てない。自前で立てられる OSS が無くなったので、2-12 で FastAPI の小さなアプリとして書く。この章の Jitsi とカレンダーとメール(2-08)の上に、そのまま乗る。

会議は Jitsi Meet で立てる

会議は Jitsi Meet である。参加者はブラウザだけでよい。アプリのインストールも、アカウントも要らない。リンクを送れば会議が始まる。挙手、ブレイクアウト、ホワイトボード、録画、画面共有が標準で揃う。

Jitsi は公式の apt リポジトリで入る(Debian 12 以上)。2-02 の決めどおり、Docker は使わない。決めは三つだ。

# 公式の apt リポジトリを登録したあと
sudo apt install jitsi-meet        # web・prosody・jicofo・jvb が systemd で動く

meet.example.com を、自分のロゴと自分のドメインで配れる。

大人数の会議は、映像中継(JVB)を増設して捌く。これは「立てる」より「足す」── 規模に応じてサーバを並べる作業だ。

本格的な授業(出席の記録、LMS との連携)が要るなら BigBlueButton だが、Ubuntu の専用機が要り、2-02 の一台には載らない。講座の期間だけ別の一台を立てて、終わったら畳む(2-01)。多くの講座は、Jitsi で足りる。

予定は Radicale で共有する

予定の共有は CalDAV である。軽量な Radicale を一つ立てれば、Thunderbird とつながる。スマホは、iPhone の標準カレンダーが CalDAV を話す。Android は DAVx⁵ のようなアプリを一つ入れる。Radicale は Debian 13 の apt にある。

sudo apt install radicale          # systemd で動く。待ち受けは localhost
meet.example.com { reverse_proxy localhost:8443 }   # Jitsi の nginx
cal.example.com  { reverse_proxy localhost:5232 }   # Radicale

Radicale のログインは Radicale が持つ(2-05)。アカウントの名前は門番と揃える。

移行は、未来の予定だけでいい

Teams や Google カレンダーからの移行に、プロジェクトは要らない。会議のリンクは使い捨てで、移すものが無い。カレンダーは未来の予定だけを .ics で書き出して Radicale に読み込む。一度きりの操作だ。過去の録画やチャットに残す価値のあるものは、2-15 の情報の整備で棚卸しして、ファイルとして 2-07 の置き場に入れる。

確かめ方

この章は、次の四つができていれば済みだ。

  1. 別の PC のブラウザから meet.example.com の会議に入れる。アプリもアカウントも要らない
  2. 二人以上で入って、映像・音声・画面共有が通る
  3. Thunderbird とスマホのカレンダーが、CalDAV で同じ予定を表示し、片方で入れた予定がもう片方に出る
  4. 外から見て、開いている口が 80・443・ssh・25/465/587/993(2-08)・10000/UDP・5349/TCP だけになっている
systemctl status jitsi-videobridge2 prosody jicofo radicale   # systemd で動いているか
curl -sI https://meet.example.com | head -1                   # 会議の頁が返る

人が持つ物

人が渡す値

AI が「やる前に言う」操作

確かめた版と日付

まとめ

会議も予定も、自分のドメインで。

ここまでで、土台・門番・コード・文書・メール・会議・カレンダーが揃った。次章では、これらを社外に見せる Web サイトを作る。


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